麻奈先生のブログ~木下式の子育て論~
by k-onkan
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作者について
木下式音感教育法認定講師
  木下麻奈
     
 木下式の基本は、幼児期に「躾・規律」を教え、高度な音楽基礎教育を施すことです。詳しくは、ホームページをご覧ください。http://www.kinoshita-onkan.com

イラスト:「ケイ&シュート」
 By ケンイチ・シライ
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カテゴリ:木下式音感教育法( 390 )

姿勢よく立って歌えるのも成果!

埼玉県の幼稚園の指導にうかがいました。新たに木下式をはじめた年少さんたちは、「音感かるた」を覚えて、先生の「ハイ!」の合図で、すぐに声を出すことを覚えたようです。これから、少しずつ声の出し方、口の開け方を覚え自分の両足で立って、力強い声が出せるようになることを期待しています。新任の先生たちも、一生懸命、音感かるたを勉強して取り組んでいらっしゃいました。

e0143522_0375162.jpg年中クラスと年長クラスは、昨年度も指導しているため、子どもたちは余裕の表情で「後できてね」「麻奈先生、今日は音感するんでしょ?」と声をかけてきます。開始当初は、フラフラしていた子や先生に抱きついてみんなと参加しなかった子も、直立不動で参加できるようになったところに進歩を感じます。

今年は年長になってから転園児があったそうです。担任の先生は、これまで「年長になったら、音程の良し悪しに個人差があっても、誰もが直立不動でお腹の底から声を出せるようになる」と信じていたようです。しかし、途中入園のお子さんと出会ったことで、「ふらつかずに直立不動で立って歌うこと」が、これまで木下式を実践してきた成果であったことにきづかれたそうです。

そのお子さんは、最近、クラスに参加したとは思えないほど、どの課題もみんなと一緒に参加できる賢い男の子でした。しかし、発声だけは、これまで経験したことがないため、「声が出ない」ということで、レッスンの後に、声を聴かせていただきました。歌を歌う以前に、長く呼気を吐き続けて声を出したことがないようでした。

賢いお子さんにとって、「自分だけできないことがある」のは自尊心が傷つくこともあるものです。また、個別に担任に発声訓練をされても、苦手意識ばかりがつのるかもしれません。そこで、同じクラスの男児たちの手を借りることにしました。

本来、模範唱は、同年代の同性の子どものものが、効果があるのです。特に今年の年長児は、昨年に増して声がいいので、どの男児も自信を持って、「友達のお手本をしてあげたい」「い声を聴かせてあげよう」という意欲が感じられます。転園児のお子さんも、その姿に負けまいと声を出すので、「出ない」と思われていた子が出るようになっていきました。きっと、卒園までには、他の子と負けない声量が身につくのではないでしょうか。

この幼稚園の年長児たしの自信をもって口を開けて、全身全霊で歌う声を聴くと、どんなに苦手だと思うことでも、諦めずに継続することが、力になることが感じられます。30年前に初めてこの園にうかがった時には、この幼稚園の子どもたちが、これほどまでに素晴らしい姿を見せられるようになるとは正直、想像はつかなかったのですから。
by k-onkan | 2017-06-19 23:36 | 木下式音感教育法 | Comments(0)

幼児にわかりやすい方法

木下式は「音感かるた」を使って歌唱力や音感能力を付けます。一見、単純に見える音感かるたですが、実は、とても奥深い訓練です。なぜなら、幼児たちは、音感かるたを通して「視覚から理解すること」と「聴覚の情報から理解する」という二種を体験するからです。

e0143522_15434323.jpgこの訓練を「絵あてかるた取り」といいます。幼児たちは「シカさんが出てきましたよ。目から涙を流して泣いていますね」と説明された後に、「シカさんが目から涙を流して泣いているかるた」という詳細によって「茶色のシカが泣いている図柄(しかられたのシ)」を想起しなければなりません。

幼児たちの中には、音感かるたを見れば「しかられたのシ」と言えても、「泣いている、シカさん」と聞いて「しかられたのシ」の図柄が思い出せないお子さんがいるのです。たいていの子は最初から分からなくても、長く反復すれば理解できるのですが、人の何十倍も時間を要する子がいるのです。それは、外国出身のお母さんを持つ幼児たちです。きっと、音感かるたの説明の中に出てくる言葉の意味を真からは理解できていないということなのでしょう。

外国語を学ぶと、相手が言っていることは分かっても、自分が正しく話すことはできない、という状態が起きたりします、これは、「聞く力」と「話す力」が同等ではないということになりますが、双方のバランスがよくないと、真の意味で言葉を理解しているとは言い難いように私は思います。

音感かるたもそれと同じで、目で図柄を見ても、耳から想起語を聴いても、視覚、聴覚の双方から、「かるたの意味づけと図柄」を理解できてはじめて、「音感かるた」によって、音感能力を付与できるのです。

先日、お母さんになった卒業生が2歳5ヶ月になった娘のレッスンを見ながら、幼い頃に自分も勉強した教材を懐かしんでいました。その目の前で、わが子が、線上音の音符書きを理解するプロセスを見て「自分が教わっていた時には、気づかなかったけれど、本当に幼児が理解しやすいように、作られているのね」と、木下式の指導法に感心してくれました。

卒業生は、自分自身、幼ない頃からこの教育を受けて、音符の読み書きができたり、歌が歌えるようになっています。しかし、子どもだったゆえに、それが「どのようなプロセスと方法で、与えられた能力か」は考えたこともないのでしょう。わが子を通した追体験によって、木下式の指導法の細やかさに気付いてくれたら、これほど、嬉しいことはないのです。
by k-onkan | 2017-06-14 23:39 | 木下式音感教育法 | Comments(0)

子育て講演をしてきました

愛知県の幼稚園からのご依頼で「子育て講演」をさせていただきました。この幼稚園での講演はこれが3回目なのですが、今回は数年前に出会った「保育園の子どもたち」に教わったことを通して、保護者の皆様に、どのように子どもと関わり、可能性を伸ばしていただきたいかについてお話をさせていただきました。

e0143522_1939172.jpg木下式は、幼児期の音感教育で音楽の基礎を身につけさせる教育であるため、ときに「音楽が好きな子はいいが、そうでない子には必要のない能力」というご意見をいただくことがあります。しかし、実は、木下式が習得させるのは、歌唱力、聴音能力だけではありません。

音感かるたを使った独創的な音感教育は、子どもたちに①鮮明な言葉、②意識して記憶する力③集中力・忍耐力④自己主張⑤自信のある声⑥音感能力⑦手指の機能を高める⑧体幹を育てる⑨善悪の区別⑩協調性を育てます。そして、これは、音楽の好き嫌いに関係なく、就学する子どもには、与えたい能力ともいえます。

私が、「小1プロブレム」という言葉をはじめて聞いたのは今から10年近く前のことでした。小学校に入った新1年生が、45分の授業を我慢できず、立ち歩いたり、騒いで、授業にならないという問題でした。

私たちが、子どもの頃には、小学校にあがる年になったら、机に着席して、静かに先生の話を聞く、というのは、「できて当たり前」のことでした。それが、なぜ、いつから、どんな理由でできなくなったのでしょうか。その問題は、年々、対策を考えられても、解決されておらず、今でも、「授業にならないクラス」というは、公立には存在するようです。

そんな中にあって、「木下式を採用している幼稚園、保育園の卒園生は聞く力があって、言葉がはっきりしていることを評価され、「幼児期に音感教育を受けられてよかった」という保護者の言葉もいただきます。

それでも、音感教育は、「音楽が好きな子」だけで、いいものでしょうか。できれば、小学校で一緒に勉強する子どもたち、全員に当たり前のように、学習の素地を与え、送り出したいと思うのは、難しい願いなのでしょうか。

幼児は、大人と違って、謙遜したり、卑下することはなく、ただ素直に「みんながやっていること」は「自分もできるようになりたい」と願っているものです。また、たとえ、少しくらい難しいことも、友達と一緒なら、楽しめたりするものです。これは苦手だけど、あの課題は好きなど、子供たちは、それぞれ、自分なりの付き合い方を見つけて、みんなと一緒に音感教育を受けています。保護者の皆様には、その可能性を信じて、応援して、見守っていただければと思うのです。子どもが本当に「音感が好きか嫌いか」は、将来、本人が大人になるまで、分からないのですから。
by k-onkan | 2017-06-05 19:37 | 木下式音感教育法 | Comments(0)

心がないと音楽にならない

岐阜の幼稚園で園内研修があり、新任の先生とベテランの先生が休日を返上して、木下式の指導法を勉強されました。はじめて、木下式に出合う人にとって一番、難しいことは「言葉」の扱い方でしょう。アナウンサーや役者さんなど話すことを専門にしていないと、「母音アエイウオ」を意識して、話す習慣がある人は少ないからです。しかし、幼児に正しい発声を教えるためには、母音の習得は避けて通れません。

e0143522_1823213.jpgもう一つ、木下式の指導を学ぶ上で必要なことは情感(心)です。音楽でも言葉にも大事なことは表情が豊かであることだと思います。「喜びの音色」「怒りの音色」「哀しみの音色」「幸せな音色」は、楽器の音色にも、言葉の響きにも、そうした表情は浮き上がるのです。音楽には、「遊び心」が求められます。どんなに楽譜に忠実で技術があっても、表情がなければ、決して、感激はしないでしょう。

一般に新人の先生は、木下式の「研修」に参加すると、「何をさせられるか」とオドオドしています。そんな中で、お腹の底から全力で発声をする木下式の訓練をしても、緊張で声も出ないでしょう。そこで、新人がいる時は、「趣味や好きなことは?」を聞いて、リラックスさせ、それぞれの性質を観察しています。

これまで、いろいろな場所でこの質問をして「山登り、ボルダリング、食べ歩き、スポーツ観戦、サッカー観戦、ショッピング、クッキング、読書、ピアノ」など、多種の答えが返ってきたものでした。そして、それぞれの「好きなこと」に取り組んでいる時の高揚した気分や感情を使って、お腹の底から声を出すきかっけにしてきました。

今回、ショックだったのは、「趣味は思いつきません」という答えにはじめてであったことでした。「趣味がないなら、好きなことや、していて楽しいことは、ないの?」ときいたのですが、「パッとは何も……」というのです。

自ら「声は低い方です」というこの先生でも、幼児たちと接するのですから、そのまま放置するわけにはいきません。この先生の声域を拡大するために、私を全力で押させたり、ボールを素早く投げさせたり、足をあげさせたりしながら、同時に声を出すことに挑戦させました。その先生は、私が「高音まで声を出すまで、諦めない」と気づくと、自分から口を開け、自分の持っている声を隠さず、出すようになっていきました。

しばらく、先輩教諭に相手をしてもらい、ボールを投げながら素早く声を出す、壁を押しながら声を出すなど、大人になったらあまりしない「子どもの遊び」のようなことをしながら、声を出しました。身体を動かしている時は、声を出すのですが、しばらく立つと、また普段の低く小さい声に戻ってしまいます。声が自然に出せるようになるまで、身体と連動して声を出すことを、練習した方がよさそうです。

「趣味がない」というその若い教諭に、「これからは、幼児に教える「音感かるた」が趣味になるように、一生懸命、頑張ってほしい」とお伝えしました。教えることが、上手になれば、毎日の仕事が一番、好きになることもあると思うからです。そして、次に会う時には、声が出るようになっていることを期待しています。
by k-onkan | 2017-05-28 23:56 | 木下式音感教育法 | Comments(0)

やってよかったと言われるように!

千葉県の西南にある保育園に私が指導に行くようになり、4年が経過しました。その地域は、最初は、20団体弱しかなかった保育園がどんどん増えて、もうすぐ三十数園になる予定です。行政は待機児童の解消のために、保育士さんが不足していても、どんどん増やしているそうです。しかし、実際はその中に定員が満たない園もあり、保護者は「内容」を見て保育園を選ぶ時代になったのかもしれません。

e0143522_16531289.jpgお蔭さまで私が教えに行っている保育園は希望者が多いとのことで、園長先生から「音感をはじめて3年が経って確実な教育成果を現場の先生たちが、肌で感じられるようになったことが大きい」との言葉を頂きました。以前から、「英語や工作、読み聞かせ、運動」等、幼稚園のように、いろいろな教育をしている保育園でしたが、それでも、園長先生の悩みは、地域の小学校の入学式で目にする自園の子どもたちの行儀や集中力の不足にありました。それが、音感教育によって、卒園式や入学式でも、教育の成果が感じられるようになったと言っていただいたのです。

木下式は、音感かるたを使ったカリキュラムで、発達に差がある幼児たちであっても、それぞれに、発達せざるを得ない状態にしていく教育です。音感を通して、意識して、見る、聴く、体を使って反応するということを集団で取り組むことから、最初は「声が出ないから音感が嫌い」「歌はあまり興味がない」と言っていた子どもでも、いつしか、歌うことに自信が持てるようになり、それが自信になるのです。

園長先生は、音感をはじめた当事、お母様から「音感がある日は保育園に行きたがらず、困っている」と相談を受けたKくんにとって、この教育がすごくよかったと言われます。なんでも、卒園式ではとても目立って頑張っていたようで、ご両親も教育の成果をとても喜んでくださったようでした。

最初は「友達ができて、自分が苦手なこと」は、誰でも、「やりたくない」と思うものです。しかし、それは、「できない」から「やりたくない」のであって、できるようになれば、「楽しいこと」に変わるのです。

最初に、この保育園にうかがった際には、私自身、「1年間で、果たして、この子たちをどれだけ発達させられるか」、正直、とても心配でした。特に、「この教育に向いている子はいいと思うけれど、向いていない子にはかわいそうなのではないか」とのご意見を下さった保護者の方の子は、名前を呼ばれても返事もせず、言葉もあまりなかったお子さんでした。しかし、1年後には一人で歌が歌えるようになり、卒園式の呼びかけの言葉も、皆と一緒に、それぞれ担当した言葉を述べていました。親御さんからも、「きちんと言葉を記憶して、はっきりと発表できたのは音感のおかげ」とのコメントを頂きました。

その翌年から、正式に3歳児から5歳児まで月3回のお稽古を指導するようになりました。今年の年長児は保育園で3年間、木下式を勉強した子どもたちです。最後の1年でどこまで伸びるか、とても楽しみにすると同時に、これまでの年長児以上の、成果を披露する責任を感じているところです。
by k-onkan | 2017-04-26 23:50 | 木下式音感教育法 | Comments(0)

幼児が自ら対応する木下式

大阪の幼稚園に研修にうかがってきました。内容は年中児30名の指導と教諭の研修でした。木下式は指導者の声による模範唱によって刺激を与え、幼児に反応させることに特徴があります。その際、全員が反応したくなるように「高めの声」で手本や模範唱を示すことが鉄則となっています。

e0143522_15475320.jpg訓練を行う過程で幼児は「先生の声に集中する」「先生に注視する」などを身につき、無駄な動きも減っていきます。そのため、「木下式を受けると、行儀が改善される」と言われていますが、実際は「行儀がよくなる」のは子供の身体が育った結果かもしれません。

もちろん、お稽古の途中で隣の子に寄り掛かったり、ちょっかいをかけたりすれば、「行儀」を注意しますし、「まっすぐ立とう」なども伝えます。しかし、幼い時期から「行儀のことばかり」をうるさく言ったら、レッスンができません。手短に必要なことを知らせたら、スムーズにお稽古を開始することを、現場の先生に指導させていただきました。

木下式は導入時には幼児が思わず応えたくなったり、集中したくなる「緊張感のある声」でレッスンをすることになっています。けれど、幼児が成長して、自ら適切な声を出せるようになったら、いつまでも指導者は声を張り上げる必要はありません。幼児が自分で考えて活動できるようになるからです。そうなると、指導者に手本に関係なく、正しい声で歌ったり、音を聴いたりができるようになるのです。そして、このことを、指導する先生自身が、身に付けていただく必要があります。

木下式の効果が高いのは、幼児たちが「音感かるたのカリキュラム」を学ぶことで、日常生活で、話が聞けたり、注意深く見たり、手指を使ったり、身体が育ったり、指示行動ができるようになることです。つまり、音感教育を行うことで、「音楽」から離れた場面で効果が見えるのです。これが、幼稚園、保育園で、「音楽」以外にも「必要な教育」として認識されている理由なのですが、効果を出すためには、教諭のみなさんの努力がとても大切だからこそ、定期的に研修や指導の要請があるのだと思っています。
by k-onkan | 2017-04-25 23:46 | 木下式音感教育法 | Comments(0)

三重県総合文化センターにてー3-

講演の最後に質疑応答の時間がありましたが、どなたも手をあげられなかったので、事前にいただいた質問にお答えしました。それは、「LGBT が増えた理由はなんですか?どのように関わるべきだと思われますか?」というものでした。文章の感じから身近にLGBTの子どもを持つ親御さんやご親族というより、生徒を教える先生なのだろうと想像しました。

e0143522_9463054.jpgLGBTとは性的少数派を総称する言葉だと思いますが、教育現場で配慮が求められるのは、性同一性障害の人に対する配慮です。たとえば、外見は女性なのに、心は男性であれば制服のスカートをはくこと、女性用のお手洗いを使うことも、想像以上に嫌なものでしょう。そのためか、私が子ども時代に比べて、明らかに、先生の子どもへの対応が変わったと感じます。それは、男女ともに苗字で「○○さん」と呼ぶことです。

LGBTも発達障害も、昔から、まったく存在しなかったわけではありません。しかし、今ほど、人数が多くなかったと感じるので何かの理由で増えているのでしょう。でも、その原因は私では答えられません。

ですが、「もし生徒にLGBTのお子さんがいたら」と想像するなら、私は、若い頃に、長く外国に暮らしたかかもしれませんが、基本的にLGBTでも、発達障害でも、異国人でも、持ってうまれたものは、そのまま受け入れる主義で、それを肯定も否定もするという気持ちがありません。

ですが、一般には性的少数派が生理的に苦手な方もいるでしょう。そう感じるのは、心の自由だと思いますが、それによって、差別したり、攻撃していい理由にはなりません。相手がだれでも、できることは、自分の役割を誠実に果たすことだと思っています。

私の仕事は、「木下式によって能力を高めること」なので、それを誠実に行うだけです。万一、自分の子どもであったなら、悩みを持つ子どもを不憫に思うと思いますが、親として愛情を注ぐこと、そして、どうやったら、少しでも、その子が生きやすいかを考える以外は、あるがままを受け入れるしか、できることはないように思うのです。

もし、万が一、苦手意識があって誠実に専門課程のことだけを教えられないなら、生徒として受け入れない方がいいかもしれないと、思います。その「苦手意識」が専門的な指導にまで、影響するように感じるからです。もちろん、苦手でも、プロとして、専門的な指導ができる人もいて、いいのだと思います。ただ、大事なのは、どちらかに極端に無理がある関係性では、いい結果はでないのかもしれません。
by k-onkan | 2017-04-11 23:33 | 木下式音感教育法 | Comments(0)

三重県総合文化センターにてー2-

講演が始まる前、小西先生から「幼児期に木下式を受けた人は、あがらないのでしょう?」と言われ、「そうですね。基本的には普段通りで、そこまであがったことはないかもしれませんね」とお話していたのですが、この講演で私は、生まれてはじめて「パニックしそうな気持ち」という感覚を体験することになりました。

e0143522_9452694.jpgそれは、立ち見の方があるほど満員だった客席に話しかけた時でもなければ、5名の幼児の音感指導した時でも、独唱の伴奏を弾いていた時でもありませんでした。私が話をはじめた時に、いきなり、5歳の生徒が客席で「ドドドレミはなかよしさん」とよく通る声で歌い始めた時だったのです。

木下式の訓練は、一つひとつの課題は、5分から10分と短いものが多いのですが、課題が多いため、カリキュラムを全て行うと2~3歳でも、一時間強かかるのです。しかし、そのすべてを講演でお見せすると、講演ではなくなってしまいます。そこで、主軸となる「音感かるたと歌唱曲ドレミはみんなのなかよしさん」課題を二つ、お見せしたのですが、子どもたちには「不完全燃焼」で、もっと勉強をしたかったのでしょう。

その子はこだわりが強いタイプなので「歌いたい」と思ったら、まわりに誰がいても歌い続けることは、容易に想像できました。まわりの大人が是正するには限界があります。また、幼児というものは、誰か一人が楽しく歌えば、自分も歌いたくなるのが当たり前です。その状態を放置したらどうなるかを一瞬で想像し、「自分の講演」にまったく集中できなくなりました。同じ部屋に幼児、特に生徒がいると、私は自分より、子どもが気になってしまうタイプなのでしょう。

そこで、小西先生とお手伝いくださったN先生にはたいへん申し訳ないことをしてしまいましたが、子どもたちを別室に移動させ、東京から持参した「ご褒美おやつ」で静かにしていただくようにお願いしました。

自分の話に集中できるようになると、次に気になるのは聞き手の反応です。どのように受け止められているか観察しても、一般の方は表情が変わらず、よく分かりません。そんな中、ありがたかったのが、最前列に座った3名の女子中学生です。数年前に小西教室を卒業した生徒が、わざわざ、足を運んでくれたのです。3人が表情豊かに、適時に微笑んだり、驚いたりと、興味を持って話を聞いてくれたので、楽しく、話すことができました。

この3人に助けられたことが、もう一つありました。それは、私が話しはじめてすぐのことです。私は人前で話すことはまったく苦にはなりませんが、「無駄な動き」が多いのです。音楽祭では極力、気を付けていますが、今回は幼児もいて、すっかり自分のことが考えられていなかったようです。

私が話し始めると、中1のMちゃんが私の手振りを真似て、お姉さんになにやら言っているのが見えました。どうも、私のマイクを持つ左手が、言葉の速度に合わせて無意識でリズムを取っていたようです。

小さい頃から音感を教えた子には、「いろいろなこと」を観察して指摘して、時に嫌がられても踏み込んで指導してきました。そのため、私に対しても本当に「よく気づく」と感心します。長い間、深く関わり、お互いを知っているからこそ、木下式を教えた子どもは共通して愛しいと感じるのかもしれません。
by k-onkan | 2017-04-10 23:51 | 木下式音感教育法 | Comments(0)

三重県総合文化センターにてー1-

満開の桜に雨がしとしと降る中、早朝の新幹線に乗って津市に向かいました。三重県の小西先生が私に講演をする機会を作ってくださったのです。会場は「東京ではこんなに広く土地を使った立派なホールはない」と思うほど立派な総合文化センターで大中小ホール、リハーサル室等、それは立派なホールでした。

e0143522_9443729.jpgそこで、午前中は独唱や音感を披露する子どものリハーサルと、「音感かるた」と「歌唱曲」に一緒に参加する幼児の顔合わせを行いました。そして、毎月、行っているシニアクラスのレッスンも実施しました。

楽院では通常、成果発表会などのリハーサルには保護者を入れることはありません。幼い子が親御さんに甘えたり、舞台慣れした子どもたちが真剣にならないからです。しかし、今回は何もかもが初めての試みだったため、保護者のいる公開リハーサルとなりました。

親御さんがいる心やすさからから、子どもたちは普段のレッスン通りの姿でした。いつも真剣な子はリハーサルでもすぐに本気を出し、平素から何度も練習を積まないと調子があがらない子は、発表前でも同じ様子です。そうした個々の違いや性質を親御さんに見ていただくことで、家庭での導き方や、性質の違いを感じていたくのも、大事なことだったのかもしれません。

講演で木下式の「音感かるたと歌唱曲」の説明をするために、教室の幼児5名にもお手伝いいただきました。新年少児から新年長児まで、普段、出会ったことがない友達と一緒に参加させます。生徒の中には、私と面識がない子も数名ありましたが、それぞれに私の話を一生懸命きく姿がありました。

5名の幼児たちの中には、ベビークラスから音感を始めた子、凸凹の気質を持つ子、遠方から通う子、親御さんが外国出身の方の子もいます。そして、それぞれが保育園で育つ子、幼稚園で育つ子と、教育環境も異なり、誰ひとり同じタイプがいません。人数は少なくても、一般の幼稚園や保育園ほどに多彩なメンバーでした。そうした子どもたちが、呼吸を合わせて、視覚、聴覚、身体感覚を使って楽しく取り組めることが、「音感かるた」と「歌唱曲」の訓練の強みだと感じます。

この会には、わざわざ長野県飯田市から認定講師の先生が足をお運びくださり、私の方が、緊張してしまったので、御礼に、シニアクラスへの飛び入り参加を強制し、みんなで発声練習を行いました。指導する立場になると、自分が勉強する時間を確保するのが、難しいものですが、お互いの刺激を与え合う時間となり、あっという間に時間は過ぎていきました。
by k-onkan | 2017-04-09 23:04 | 木下式音感教育法 | Comments(0)

聖天様の本殿でオペラと箏と日本画に親しむ夕べ

今日は、埼玉県熊谷市にある国宝妻沼聖天山に木下先生とまゆみ先生の三人で出かけました。きっかけは、音楽祭の反省会で副園長先生より「聖天様の本殿でオペラと箏と日本画に親しむ夕べ」というご案内をいただき、コロラトゥラソプラノの岡﨑麻奈未さんが、妻沼幼稚園の卒園生だとお聞きしたからでした。ぜひ、機関誌で皆さんに紹介したいということで、出かけました。

e0143522_13273662.jpg生憎の天気で、電車に乗り遅れるなどのハプニングの中、タクシーの運転手さんに無理を言って、ギリギリ聖天様の本殿に到着しました。現地では、長年、幼稚園でお世話になってきたY教諭が案内をしてくださり、本殿へ向かいました。

本殿の中央には高い台があり、その上に大きな箏が二台、そして、美しい桜の日本画が飾られていました。そのまわりには日光東照宮とそっくりな彫刻があり、見事な日本的な空間が作られていました。開始を知らせる鐘の後、美しい着物生地で作られたドレス姿の岡﨑麻奈未さんが現れました。

プログラムは、前半は箏、後半が西洋音楽で構成され、途中、ご自身でいろいろなお話をしながらの進行でした。大学卒業後、ウィーンに渡ってオペラ歌手としてデビューし10年という長い歳月を過ごされたそうです。でも、長くヨーロッパに住んでも、どうしてもヨーロッパ人にはなれない自分がいて、その時に、自分の中の「日本」を意識されたそうです。そして、故郷の熊谷で子どもの頃から親しんだ妻沼の聖天様に歌を奉納したい、できれば、和楽器で、そして、着物ドレスでというすべての願いを縁結びの聖天様がご縁を取り持ってくださり、このコンサートは開催されているとのことでした。

実は、私も岡崎さんに似た経験をしています。私は高校卒業後、すぐにアメリカに渡り、4年半を過ごしました。語学を習得して周囲の人と対等に議論を交わしたり、専門的な話をして、一見、アメリカに馴染んだように見えました。しかし、常に感じていたことがあるのです。それは、自分は決してアメリカ人にはなれない、ということでした。どんなに英語のために必要な「口まわりの筋肉」が鍛えられて見た目がアメリカ人と間違えられるようになっても、その国で生まれ育った人が共有する「何か」を異国人の私は努力しても、持ち得るものではないと感じていました。

よく、自分の国のことを知りたいと思ったら、外国に行くようにと言われますが、岡崎さんのコンサートはまさに、それを感じさせられるもので、ヨーロッパに長く住んだからこそ、日本の素晴らしさ、を知り、それを、もっと世の中に知らせていく役割をしたいと強く思われるのでしょう。

岡崎さんの歌声は美しく、お箏の方たちも素晴らしい名手でした。本来、西洋の音楽を和楽器で演奏するのは、とても難しいことです。邦楽の楽譜は数字で書かれているのに対して、西洋音楽は五線譜に音符で書かれています。一緒に演奏するためにはそれぞれの楽譜を自分が読める楽譜に書き変えなければ理解できないのです。その上、本来、五音階(ドレミソラ)しか使わない箏で西洋の曲を演奏するには、その度、調弦をし直したり、箏を替えたり、たくさんの作業がありました。そして、これもまた多くの方のご協力があっての挑戦だったことでしょう。

途中、「妻沼幼稚園」の卒園生で、当時木下式を勉強していたという話がありました。いまも幼稚園で歌った曲を覚えていると「カレンダーマーチ」の途中を披露されました。それは、26年前、「第13回東京合同音楽祭」で妻沼幼稚園の園児が歌った曲だと記憶しています。当時、木下式を採り入れて日が浅い中、教諭の皆さんが苦労して木下式を実践されていたものでした。

私たちが「芸術劇場で開催された音楽祭」と言われてすぐに思い出せるのは、後にも先にも芸術劇場で開催した音楽祭は、岡崎さんが出演された「1回」だけだったからです。当時、池袋に本格的な音楽ホールができるということで、私たちはホールをお借りしました。しかし、音楽祭当日、係の方から「6歳未満の子どもは会場に入場を認めない」とのお叱りを受けたのですが、舞台に乗るほとんどの子どもが年長児の「東京合同音楽祭」は、出演児が5~6歳です。どうにかお願いして、その日は無事に終わったというエピソードが残っています。

岡崎さん自身、東京芸術劇場の音楽祭の舞台を鮮明に覚えていらっしゃるそうです。「音程をよく、歌詞を覚えて」と一生懸命、練習したこと、当日は、バスの中でパンを食べながら、会場に向かったこと、舞台の上での緊張感など、今も鮮明に覚えていらっしゃるとのことです。そして、数年前、まさに子ども時代に初舞台を踏んだ東京芸術劇場で、ソロのコンサートを開かれたのだそうです。「幼稚園時代の音楽教育があっての今です」と木下先生をご紹介くださりました。しかし私たちも、音楽祭の舞台に立った大勢の幼児たちの中に、「音楽の道に進みたい」と願って努力され、世界で活躍される方が育っていたことに、また大きな喜びを感じています。関係者の皆様、素晴らしい時間をありがとうございました。
by k-onkan | 2017-04-01 23:26 | 木下式音感教育法 | Comments(0)