麻奈先生のブログ~木下式の子育て論~
by k-onkan
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作者について
木下式音感教育法認定講師
  木下麻奈
     
 木下式の基本は、幼児期に「躾・規律」を教え、高度な音楽基礎教育を施すことです。詳しくは、ホームページをご覧ください。http://www.kinoshita-onkan.com

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1~2歳に適したことを!

楽院のベビークラスには、お父さんも、お母さんも楽院の卒業生という幼児が通っています。1歳4か月のAちゃんです。両親は結婚した時から、「子どもが生まれたら木下先生の指導で独唱をしてほしい」との願いを持っていました。生まれた時から、楽院によく顔を出しているせいか、レッスンが始まっても、ほとんど人見知りもしません。今は大人が、「ダメ」と言っても、自分を抑制できませんが、これから、少しずつ、体験から教えていこうと思っています。

e0143522_19574065.jpgAちゃんには音楽を学ぶ上で、長所になりそうなところがたくさんあります。それは、好奇心が旺盛であること、そして、運動機能が発達していることです。自分から声を出して歌おうという姿勢も見られます。ですが、この長所も、ところ変われば短所になってしまうこともあるようです。

現在、Aちゃんは1歳児が通う他の幼児教室にも通っています。そこでは、一クラスに母子6~7組が一緒に活動しているそうです。その中で、Aちゃんだけが、他のお子さんと違う行動をすることをお母さんはとても心配しています。しかし、012歳の幼児の特性を知っていれば、この時期は、みんなで一緒に活動をするお稽古事はあまり適していないと思うのです。

1~2歳の子どもは、友達と一緒の時でも、それぞれ別のおもちゃで、別のことをして遊びます。友達と協力して楽しく遊べるようになるのは、もっと大きくなってからなのです。言い換えると、大人の指示によって、友達と集団行動をしたり、自分が我慢をしたりを教えるのは、もっと先でいいはずなのです。

私たちが信じる「0歳から2歳の間に、必要な教育」は、集団活動や指示行動をできるための訓練ではありません。視覚や聴覚をはじめ、五感を使うこと。好奇心をもつこと、絵本の読み聞かせや音楽を聴いて、言語の理解を深めること、そして、信頼する大人から、愛情の中で「善悪の区別」を知らされることだと思っています。

世の中には、いろいろなお稽古事があります。そのどれもが、「なるべく早く始めた方がいい」と言われます。ですが、0~2歳に一番、必要なことは、信頼できる大人との信頼関係を築くことです。「子どものために」とお金を払ったお稽古ごとによって、親子の関係が悪くなったり、子どもの好奇心や興味を失わせる結果にならないように、「みんながやっているから」ではなく、親御さんが本当にわが子に合っているかどうかをよく見極め、観察することが大事なのではないでしょうか。
by k-onkan | 2016-05-31 19:57 | 乳児 | Comments(0)

お父さんもできるようになってきたよ

年長のJくんのお父さんはわが子がピアノを始めた時に、一緒に同じ教本の勉強を始められたようです。「ぼくは、楽譜も苦手なので、ピアノは分かりません」と言われた時に、まゆみ先生から、「子どもと一緒に、両手が同じところから開始すれば、ある程度は弾けるようになります。ぜひ、挑戦してください」と言われてからです。

e0143522_16223267.jpg最近、Jくんがピアノのレッスンにやってきて、「お父さんもね~。音と音をつなげて弾けるようになってきたんだよ」とまゆみ先生に報告があったようです。男の子にとって、「お父さんより、できること」があるのは、とても大事なことだと感じます。

幼児期の男の子は、女の子に比べると脳科学的にも幼いと言われています。その上、異性であるお母さんには、男児はいつまでも甘えん坊な面を見せるため、男児を強く、たくましく育てるには、男親の存在が欠かせません。

幼い頃は、お父さんと息子が一緒に共有できる趣味や遊びを通して男のつきあいをして、大人になったら子どもが自信をもって「お父さんに教えられる何か」があることが、自立心ある男を育てる一助になると言われています。

Jくんのお父さんが、Jくんと一緒にピアノを勉強してくださることは、Jくんを自立心ある男の子に育てるのに役だっていると感じます。ただし、一つ忘れてはいけないことがあります。それは、音楽や運動は年齢を経て始めるより、幼い方が習得は容易です。つまり、一緒に勉強を開始したら、大人は幼児の進歩にはかないません。

だからといって、子供がお父さんを下に見たり、生意気な口をきいたりしていい理由にはなりません。万一、悪い態度が見えたら、「音楽が得意なのは、両親が小さい頃からレッスンに通わせてきたから」。そして、「先生に教えてもらっているから」という他者への感謝も忘れずに導くことが、賢く自立心があり、他人に対して思いやりのある男の子を育てるコツなのではないでしょうか。
by k-onkan | 2016-05-30 23:21 | 幼児 | Comments(0)

体験からしつけることもある!

未就園児の音感クラスでは、気分転換をさせるために、望クラスの課題も時々行っています。先日は久しぶりにはさみとのりを使う「切り絵」をさせました。数か月前は、親指と人差し指を使ってはさみの刃を広げることが難しかった子も、自力でチョキンとできるようになってきたところです。はさみを持たせる時は、幼児が手を切ったりしないように、大人は必ず補助をしています。ですが、一番怖いのは、補助をする大人が手を切られることです。

e0143522_16253377.jpgこれまでも何度か、幼児に手を切られた経験がある私は、3歳のTくんの補助をしながら、「はさみは危ないから、ゆっくり、動かしてね」「チョキチョキは、速く動かしたら、ダメ。ゆっくりよ」と自分でも気を付けていたつもりでした。けれど、はさみの使い方を覚え、紙を切る感触を楽しんでいる男の子の耳には届きません。特にTくんは、バイリンガルで育っているお子さんのため、日本語の単語だけで注意しても、深刻さは伝わらなかったのです。

そんな中、突然、チョキチョキとTくんが倍速ではさみを動かしました。その時、はさみの刃が私の人差し指の腹に触れ、赤い血が噴き出したのです。私は、思わず、「ダメ!はさみは危ないんだから、そんなに早く動かしては危ない!」と大きな声で注意しました。

Tくんは、私の指からあふれ出る鮮血にびっくりした顔をして私の目を見つめます。「はさみで切ると、こんなに血が出てとても痛いのよ。だから気をつけなくちゃ!ダメよ」と教えました。Tくんは、ばんそうこうがどんどん赤く染まるのを、恐ろしいものを見るような表情をしながら、「Tは痛くなーい」と言っています。何が起きたのか、本当にはよく分かっていないのでしょう。でも、「先生は血が出て、とても痛い」と押し付けがましく見せておきました。

子どもは体験から学ぶものです。だからといって、全てを体験させたら、命を落とすこともあるかもしれません。はさみで手を切ったり、怪我をしたのが子どもでなくてよかったと思いますが、誰かの指を切ってしまったことを見て、目から学ぶのも、経験を通した学びだと感じます。

さて、私たちの脳は、叱られると委縮するといいます。そのため、無駄に叱ってばかりいると、脳を萎縮させる結果になるので、叱り過ぎてはいけないと感じます。しかし、危険なことをしたり、悪意はなくても社会的に許されないことをしたら、大人が怖い声で叱って、二度と同じ間違いをさせないことは、大事なしつけになるのではないでしょうか。しつけとは、子供のためを思って行うことであって、一方的に泣かせたり、嫌がらせをしたり、こらしめたりするためにするのではないのですから。
by k-onkan | 2016-05-29 23:23 | 幼児 | Comments(0)

世間話で会話力を高めよう!

小学生の文章力、会話力が落ちているのか、私たちが子供の「言いたいこと」を理解しづらくなったため、児童部のレッスンでは、合間に作文を書かせる時間を作っています。20年前は楽院にも作文教室に通うお子さんや家庭で日記を書かせる家庭も多くあり、子供たちの作文はとても面白かったものでした。しかし、最近は、ただ文字が書いてあるだけで、何を言いたいのか分からないことも多くあり、心を打つ面白い作文には、中々出合うことができません。

e0143522_1614452.jpg私が作文を書かせる前には、いろいろな質問をして、子供の「書きたい」気持ちを引き出すようにしていますが、そうした質問でも、あまり会話が弾みません。家庭や社会の中で、大人の会話やまわりの環境に興味をもって耳をそばだてたり、大人の言い回しを真似て使ったりなど、言語を学ぶ上で必要な好奇心が足りないのかもしれません。

私が子ども時代は、小学生にもなれば、子供でも世間話や噂話も理解できるようになり、子供ゆえの鋭い視点で、大人と対等に会話ができるようになったと記憶しています。それだけ、大人の世界で何が起きているか、自分のまわりで何が起きているか、好奇心も興味もありました。

また、たとえ、会話が苦手でも、そういう子は、読書から文章力を身につけたものでした。しかし、今は、「本を読むこと」「会話をすること」より、ゲームやコンピューターなどにとって代わられているのかもしれません。語学と言えば、脳科学的には、男の子に比べると女の子が得意と言われているのですが、相手が女の子でも、女子力の高い面白い会話は成立しなくなってきたように感じるのです。

「子どもの文章力が乏しいので、ご家庭で気を付けていただきたい」というと、食卓で「今日は何があったの?」「あったことを報告して」と連絡事項のように尋問してしまうかもしれません。ですが、言語は楽しんで雑談したり、他人の話を聞く中で、正しい文章の組み立て方を自然に身につけないと、苦手意識に拍車がかかってしまいます。また、せっかく楽しいはずの家族団らんが、面白くない会話教室になったら、親子ともに負担になってしまうでしょう。

子どもと話す時は、少しくらい文法が間違っていても、「へ~。それは、面白い話ね~。お母さんにもっと、教えて」と子どもの言いたいことをまず、全て引き出すことが大事かもしれません。そのためには、どんなに忙しくても、興味をもって子どもの話に耳を傾ける姿勢が大人に必要になります。また、子供の話を聞くだけではなく、親御さんにも「職場でこんな面白いことがあった」とか「こんないやなことがあったけれど、どう思う?」と、お子さんとの会話を楽しんでいただきたいと思うのです。子供は両親との時間の中で親の考え方や好み、語彙など、いろいろなものを共有して言語力や道徳心、そして心が育っていくものだと思うのです。
by k-onkan | 2016-05-28 23:12 | 親業 | Comments(0)

自分で決めて責任をとることも大事

音感のレッスンで涙を見せるのは、開始直後の幼児だけではありません。優等生タイプのお子さんも自分が注意されることを恐れ、涙を見せることがあります。年中のAちゃんも、大人が期待をすれば、するほど、涙をこぼす女の子です。

e0143522_18514542.jpgそんな中、レッスンと幼稚園の遠足が重なる日がありました。私たちは、「遠足の日は休んで、次の週に頑張ってもいいのよ」とその子に伝えました。泣きながら無理にレッスンを受けても、進歩は期待できないからです。それより、気持ちよくお休みして、翌週に頑張るのも、大事なことかもしれません。

でも、一つだけ、心配がありました。Aちゃんは、前年度末の皆勤賞をとても喜んでいたのです。欠席をすれば、今年の「皆勤賞」は手に入りません。そこで、「遠足の後にゆっくり休んで遅れて来たら出席にしよう。でも、来るなら泣かないで来なさいね」とお伝えしました。お母さんは、一生懸命、音感のレッスンに支障がないように、遅刻もなく連れてきてくださいましたが、Aちゃんが自分から「行く」と納得していなかったからか、いつも通り、メソメソしてしまったようです。

優等生タイプの女の子は、「自分がしたいこと」と「自分が親御さんに期待されていること」の間で、本当の自分の望みが、分からなくなったり、言えなくなることがあります。親御さんが頑張れば幼児は頑張るものです。しかし、時に、「大人の期待に応えること」が、何かをする目的になると、ただの指示待ち人間に育てることになりかねません。子どもは、時に、親の期待を裏切ってでも、自分で決めたことを貫き、自分で責任を取ることも、大事な学びかもしれません。
by k-onkan | 2016-05-27 18:51 | 幼児 | Comments(0)

遊びにも学びにも体力!

年少のクラスは、幼稚園が始まり、新しい生活になじむまえで、泣き続ける子が、毎年います。今年も幼稚園が始まり、数名が「疲れた」と泣いていますが、体力がついて生活になじめるまでは、泣くものだと思っています。そんな中、毎週、泣いてくるIちゃんが泣かずにレッスンに来ました。「今日は、ご機嫌ね?どうしたの?」と声をかけると「今日は、幼稚園が休みだから」という答えが返ってきました。泣いていなければ、大人との会話が成立するとても賢い子なのです。

「そんなにたいへんなの?」と聞くと、「たくさん走るからたいへんなのよ」といいます。「マラソンとか走る時間があるということ?」ときくと、「お友達と鬼ごっこしたり、かくれんぼして走る」という答えが返ってきました。つまり、自由遊びが疲れる原因のようです。e0143522_1055839.jpg

大人は「自由保育」か「管理教育」か、について議論をします。そして、単純に自由保育でのびのび遊ばせてくださる園に通わせたら、子供は楽しいと思うのかもしれません。しかし、都会のマンションに暮らし、移動は自動車や自転車、ベビーカーでは、運動をする機会が多くなければ、楽しいはずの遊び時間もつらいこともあるのです。

つまり、幼児にとって辛いことは、ふだんの日常でやり慣れないこと、ということなのでしょう。幼児は疲れれば泣きます。疲れたら休ませることも大事です。十分に休ませずに、「次はこれ、その次はあれ」と与えたら、その一つひとつがどんなに素晴らしいことでも幼児は泣くだろうと思います。お子さんの調子を観察して、体調を管理する目を親御さんには求められています。

レッスン前に大泣きする子がいないと、私たちも時間的な余裕ができ、子供たちを楽しませることができます。今日は、「音感かるた」を使った遊びを教えてみました。2~30年前の生徒は、ひまな時間ができると、自分から音感かるたの箱を出して、かるたをつみきのようにして、家のような形を作って遊んだものです。昔の子どもが作る「かるたの家」には屋根がありました、今の子が作る家は、マンションのような形をしていて、時代の変化を感じます。

人と関わるのが好きな女の子には、「かるた屋さんごっこ」も教えてみました。「いらっしゃいませ。何にしますか?」「しかられたーのシ。ください」「はい。どうぞ」「つぎはなににしようかな?」自分が欲しいかるたをもらうためには、「かるたの意味づけ語」を自発的に覚える必要があります。

最近、「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した「びりギャル」の著者である塾の先生からこんなつぶやきがありました。「単語が覚えられません、どうしたらいいですか?」という質問をしてきた子に、目の前で「一個」覚えてもらったら、【必ず】【100%】覚えられる。要するに「覚える気がない」とか「なんか、楽にささっとできることないですか?」というだけ。記憶の基本というか前提条件は「覚えようとする」こと」。

最近、意欲を持って覚えるための努力もせずに楽にできることを多くの日本人が求めるようになってきたと感じます。しかし、実際は、意欲も努力もなく簡単にできることなど、何もありません。そして、意欲をもって覚える慣は、幼児期、児童期のいろいろな経験によって育つように感じます。それが、遊びでも、学びでもどちらでもいいと思います。子どもが意欲や好奇心を持つためには、ただ、子供を放任にするのではなくモチベーションをあげる言葉がけや、できたことを一緒に喜ぶなども、時には必要だと感じます。幼児は、よほど好きなことをしている時以外は、自分から意欲をもったり、好奇心をもって、取り組み続ける優等生は、存在しないと思うのですが……。
by k-onkan | 2016-05-26 23:50 | 幼児 | Comments(0)

最近の保育園でのできごと

保育園に指導に出かけ、朝一番にすることがあります。前の週の指導案に書かれた担任の先生の感想や質問に目を通して、それに対する返答を書くことです。今回は、年少クラスの担任から「ふだん声を出さない子が、音感かるたでは自分から自己主張する姿を見つけて、とても驚きました」というコメントをいただきました。

e0143522_19494214.jpg幼い子どもは、一人ずつ質問されると、声を出せなくても、「先生が『ハイ!』と言ったら一斉に声を出す」と教えれば、安心して声を出せるようになるものです。保育の中で、「声を出せる子」と「出さない子」の差は、声を出すことに慣れているか、どうかの差とも言えます。でも、音感教育を通して、皆と一緒に声を出すことを習慣づけておけば、就学して手をあげて質問したり、答えたりすることも恥ずかしくないはずです。

子どもというものは、一度でも「声が小さい子」「口をきかない子」というレッテルを貼られたら、後から声を出すのはとても難しいのです。私自身が3月生まれで知らないことが多かったため、幼児期は自信が持てず、幼稚園や小学校の先生には、「口をきかない子」だと思われていました。それほど、内気で臆病者でした。父が音感教育を通して、「自己主張をもって、声を出せる子」を育てることに重点を置いたのは、その昔、私にとってとても難しいことだったからなのかもしれません。

年中のクラスの担任の先生は、クラスの中に、休日に骨折をしたお子さんがいて「室内を走らない」など、クラスの中で危険な行動を話し合ったことが報告されていました。このクラスでは、前週に「大人の言葉を聞かずに、ふざけたり、あぶないことをすると怪我をすることもある」と、一部の男児に、知人の子が怪我をして包帯を巻いた写真を見せてありました。

そのため、日常保育の中で危ないことをする友達に「いけないって言われたことをすると怪我をしちゃうよ」「ぶつかったら頭を切っちゃうよ」と教える姿があったそうです。包帯姿の写真に続き、実際に怪我をしたお友達の姿を見るという経験から、想像力が発揮できるようになったのかもしれません。

年長のクラスは、前の週に、お稽古の途中で、おもらしをしてしまったお子さんがいました。途中で、気づいてあげられなくてかわいそうなことをしてしまいましたが、音感のレッスン中のトイレを禁止しているわけではありません。自分から「トイレに行きたい」と言えるようにして、就学を迎えさせたいと思っています。

子供は物事に集中すると尿意を忘れてトイレに行くタイミングを逃したりすることもあるため、2歳~3歳児のクラスなら、「休憩して、全員、トイレに行きましょう」と管理する場合もあります。しかし、年長児は、もうすぐ就学です。学校では、自分の判断で休み時間にトイレに行き、45分の授業中は我慢をすることになります。そのための練習は内気なお子さんには、特に大切だと思うのです。

実は、このクラスの中では授業中にトイレに行く子は結構いるのです。給食の後のレッスンなので、行きたくなるのは自然なことです。それでも、集中するあまり尿意を忘れてしまうこともありますし、皆が頑張っている中で、「トイレに行きたい」と言いづらい子もいます。親御さんは、先生に気づいて欲しいと思われるかもしれませんが、小学校に入ったら、いろいろな性質の子どもと出合っても、自己を主張ができないとつらい思いをすることもあります。まず、保育園の慣れ親しんだお友達の中で、自分の意思を主張できるようにする目的も、音感の時間にはあると感じています。

働く親御さんにとって、洗濯物が増えてしまったり、失敗するはずのないわが子の失敗は、不愉快かもしれません。ですが、いろいろな失敗も含めて、お子さんが経験することで、行動の幅が広がっていることも、ご理解いただければと思っています。
by k-onkan | 2016-05-25 19:49 | 保育園 | Comments(0)

優等生にも短所がある!

先日の日曜日は、岐阜県の幼稚園の研修に伺いました。木下式の「音感かるたによる連合学習」を教諭の皆さんに指導させていただいたのですが、指導法と同じくらい、たいせつなこともお伝えしました。これは、木下式のみならず、どんな教育を施したとしても、指導する大人としての心得、「子供の観察眼」です。

e0143522_18571346.jpg参加した教諭には、担任しているクラスで、一番、できる(と思う)お子さんと、一番手がかかる(と感じる)お子さんの名前とその理由をノートに書きだしていただきました。その際、私も、現在、指導する園のとあるクラスの子どもたちの顔を思い浮かべ、黒板に「Aちゃん・記憶力がいい、興味をもって音感に取り組む、まじめな頑張り屋」「Bくん・言葉が遅い、理解していないことが多い、目の輝きがうつろ」と書きました。

Aちゃんの記憶力がいいのには理由があります。Aちゃんには2歳上にお姉さんがいて、その子も真面目に音感に取り組む子でした。下の子は、お姉さんが経験したことに強い好奇心を持ち、「同じことができるようになりたい」という強い意志があります。音感かるたの意味づけを誰より早く覚えたのもその影響です。

Bくんは、同学年の中では月齢が小さく、体も小さい男の子です。月齢が小さいと他の子と比べると経験が多くありません。また、知らない言葉も多いため、他の子についていけません。目がうつろなのは自分の身の周りで起きていることに好奇心を持てないからです。けれど、最近、まわりの大人が気を付けて接しているため、理解できる事柄が増え変化が見えるようになりました。

さて、幼稚園や保育園の先生がクラス単位でお稽古をする時に、「一番、頑張る子」ばかりを認めたり、一番手がかかる子ばかりを注意したり、世話をしてしまうと、大きな問題が起きます。

なぜなら、「一番、頑張る子」は、誰が指導してもよくできますし、一番手がかかる子は、大人がたくさん心配した分、すぐではなくても、いつかなんとかなるでしょう。ですが、可もなく不可もなく「人並み」で安心されている子が一番、おざなりになっていたりします。しかし、中間にいる一人ひとりの能力を引き出せなければ、クラス授業は成立しないのです。

音感を教えると一番できる子にも短所があり、一番、できない子にも長所が見つかります。たとえばAちゃんは声を出すのが決して得意ではないため、注意をされると、ショックで涙が止められません。反対に、Bくんは、素晴らしく可愛い高い声をしています。国語や算数なら、記憶力がいいAちゃんがずっとBくんの前を進んでいくかもしれませんが、音楽は記憶力がいいというだけでは、乗り越えられない課題があるのです。つまり、Bくんにも勝ち目があるということです。

幼稚園、保育園の先生には、音感を教える際、どんな子にもそれぞれに「いいところ」と「改善すべきところ」があることを忘れないでいただきたいのです。木下式を教える上で、「賢い子」というのは、単に「先生の指示に従い、何でも、言う通りにする子」ではなく、その時々、先生の話を聞きながら、自己主張したり、友達と力を合わせるなど、自分でどうすべきか考え判断しながら参加できる子のことです。幼児期の子どもにとって大事なことは、クラスで一番になることより、長く続く人生において、少しでも役立つ能力を引き出しておくことではないでしょうか。
by k-onkan | 2016-05-24 23:10 | 木下式音感教育法 | Comments(0)

管理しても、自由を与えても

e0143522_2017522.jpg最近、楽院に入学した保護者から、わが子の幼稚園をインターナショナルにするか、私立幼稚園にするか、外国教育をおこなう自由保育の園かで、悩んでいるとの話を聞き、私なりの考えをまとめてみました。個人的には、どんな特質をもった幼稚園、保育園を選んでも、子供の土台を育てるのは家庭であり、両親です。

親御さんがきちんとした考えをもってわが子と接していれば、どんな教育の場にいって、どんな人と知り合っても、自分の考えをもって成長していくことでしょう。しかし、親御さん自身、「何がいいのか悪いのか」がよく分からないまま、表面的なことにだけ惑わされると、子供にも、しっかりとした考えは備わらないまま、成長してしまうかもしれません。

さて、木下式など熱心に幼児教育を行う幼稚園、保育園は管理教育だと思われ、外国からきた自由保育の園やインターナショナルは、自由だと思われるかもしれません。しかし、木下式にも、外国の教育にも、一つだけ、共通点はあると感じます。それは、子供自身の人間力や精神性を高め、本人が幸せになることが教育の根本的な目的であることです。決して、偏差値や点数の高さだけを競って他人を蹴落としたり、身勝手に生きることを目的には教育していないはずなのです。

一般に「管理教育」というと、100%管理し、「自由保育」というと、子供のわがままを全て許すことだと考える大人が多いように思いますが、監督して、子供の能力を引き出す教育の中にも、子供自身に自分から考えさせたり、想像させる側面は存在しますし、自由保育の場所で、子供に真の自由を成立させるためには、子供自身が規律を守ったり、物事の道理を理解できるように、家庭で教えておく必要はあると思います。

けれど、子供を管理ばかりし続けたり、自由だけを追求して育ててしまったら、自分では考えられない指示待ち人間を育てたり、他人の気持ちを考えない自己中心的な人間を育ててしまうかもしれません。つまり、どちらの教育を選んでも、一緒にいる大人には観察眼が必要で、子供の成長に合せて、時に大人が管理する必要もあれば、子供に主体的に考えさせることも必要ということでしょう。

日本人が、「外国の教育」をうらやましいという時に、必ず「自由だから」という言葉を耳にします。ですが、自由がある場所には、必ず、果たすべき義務が存在します。義務を果たさなければ自由は保証されない。このことを忘れて、外国教育の学校に子どもを託すと、親御さんが幼稚園や学校から、厳しく注意を受けることもあります。なぜなら、子供の自由を保つためには、子供の身勝手な行動や他人に迷惑をかける行為は、家庭できちんと取り締まるべきだと考えられているからです。

日本に採り入れられた外国の教育法を採用する幼稚園や保育園の中には、この義務の部分を省略していたり、都合のよいように解釈されていることもあり、親御さんは「自由保育は、子供の自由を尊重して、わがままもありのままの姿」として受け入れると思わせてしまっていることもあります。ですが、それは、真の自由保育ではないことを、預ける親御さんも知っておく必要があるかもしれません。

by k-onkan | 2016-05-23 13:50 | 教育 | Comments(0)

ピアノだけではないのかも・・・

先日の土曜日のことです。児童部のレッスン中に、ピアノの前田先生が「麻奈先生、助けてください」と呼びに来られました。ピアノ室に駆けつけると、そこには2年生のAちゃんが座っていました。先生に注意をされて、ほっぺたをふくらまして恨めしい目つきをしているうちに、あくびが出て寝そうになっているところでした。ピアノの先生に叱られると、女の子が恨めしそうに泣き続けてレッスンにならないことが増えてきたことから、ピアノのレッスンにも、助け舟を出すことにしたのです。e0143522_2095728.jpg

その子は、表現が豊かで、いざというときには並外れた舞台度胸もあり、音楽を学ぶ上で、素晴らしいいところがたくさんあります。しかし、歌の練習のときも、注意を受けると変な顔をしてしまったり、行儀が悪くなったり、きちんとすることが苦手なことは、よく知っています。きっと、ピアノの時間にも、同じようなことが起きているのでしょう。

前田先生は、「Aちゃんは注意をされるのがいやなのよね。先生だって、子供のころ、嫌でしたよ。だから、注意をされないように直して、レッスンに行きましたよ。麻奈先生もそうですよね?」と私に回ってきました。残念ながら、私は、前田先生のような優等生タイプではなく、どちらかというと、Aちゃんのように、好きなことがいくらでもできるのに、基礎的なことや繰り返しの地道な練習などは、苦手でした。ですから、Aちゃんの気持ちもよく分かります。

「私は前田先生と違って優等生ではなかった。Aちゃんと同じで先生に注意されても、『全然、平気!』 と思っていたけれど、一つだけ、違うことがある。それはね、麻奈先生にはとても厳しいお父さんとお母さんがいたから、習っている先生に恨めしい顔やふくれっ面などという失礼なことをしたら、絶対にぶん殴らていたと思うの。だから、真面目ではなかったけれど、先生に失礼な態度だけは、したことはないのよ…・・・・」とお話しました。

子どもでも、大人でも、注意を受けたり、間違いを指摘されることを好む人はいません。だからといって、逆切れしたり、失礼な態度をしていい理由にはなりませんし、いくら注意を受けても直さない生徒は、その先生からレッスンを受ける資格はありません。

「Aちゃんは、注意されるのが嫌いかもしれない。でも、本当に優しいのは、注意してくださる先生なのよ。たとえば、Aちゃんが滅茶苦茶な演奏をしても、「いいわよ、いいわよ。どんな演奏でも上手、上手」と、本当のことを言わない先生に習っていたら、きっと、Aちゃんは絶対に上手にならないと思うわよ。

音楽会でもリズムやメロディーを間違えたまま弾くかもしれない。他の人から、「Aちゃんは、ピアノは上手じゃないわね。メロディーもリズムも違っているわね」と言われたら、嫌だと思わない? 先生たちは、楽院で勉強する子どもが、よその人から、「下手ね」と思われたり、「全然、うまくない」と言われたりするのは、とても悲しいのよ。だから、いけないことは注意をするし、ダメなことはダメといっていわれているのよ。でも、どうしても、前田先生のおっしゃることが分からないなら、もう一度、ピアノのレッスンをまゆみ先生に見ていただいてもいいのよ。

子どもが、「大人に無理にレッスンを受けさせられている」と思うのは問題なので、本人に「まゆみ先生に戻るのか、前田先生に教えていただきたいか」を考えさせました。ピアノ室から戻ってきたAちゃんは、「前田先生に習いたい」といいます。幼い子どもにも、プライドはあり、ピアノのレッスンがまゆみ先生に戻るのは、恥ずかしいことのようです。けれど、専門の先生から習うなら、「注意されたこと」はきちんと直さないと、いつまで、経っても、同じ問題を抱えたまま、先に進むことができません。

幼稚園や保育園に「管理教育」「自由教育」の違いがあるように、ピアノの先生にも、きちんと監督して、じっくりできあがるまで、時間をかける先生もあれば、どんどん新しい曲を与える先生もいるはずです。どちらの先生についたとしても、大事なことは、生徒本人が自分のやるべきことをきちんとこなさないと進歩しないのです。

楽院の生徒たちは、音楽の道に進むためにピアノのレッスンを受けているお子さんに比べると、練習量はかなり少ないはずです。それでも、前田先生は、細かなところまで、じっくり教えてくださるから、音楽会などの出来上がりが、きちんとしているのですが、飽きっぽい子供は、「新しい曲じゃないと、やる気が出ない」「細かな練習が面倒」と思ったりするのかもしれません。しかし、万が一、毎週、新曲の宿題をくださっても、やる気がなければ、すぐに、こなすことができなくなっていくでしょう。

結局、お稽古事は、本人の取り組み姿勢や気質がはっきりと現れるものです。そして、お稽古事で注意されていることは、学校や日常生活でも、同じ問題を抱えていたりします。どうか、「ピアノのレッスンだけの問題」と思わず、日常生活にも共通する課題として、ご家庭でもお子さんの様子を観察し、助け舟を出してあげていただきたいのです。
by k-onkan | 2016-05-22 20:02 | お稽古事 | Comments(0)