麻奈先生のブログ~木下式の子育て論~
by k-onkan
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作者について
木下式音感教育法認定講師
  木下麻奈
     
 木下式の基本は、幼児期に「躾・規律」を教え、高度な音楽基礎教育を施すことです。詳しくは、ホームページをご覧ください。http://www.kinoshita-onkan.com

イラスト:「ケイ&シュート」
 By ケンイチ・シライ
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みんな一度は通る道!?

先週は、秋分の日で、児童部のレッスンはお休みだったため、2週間ぶりのレッスンとなりました。そんな日は、子どもが「音感を辞めたい」と言い出す時期です。「なぜ、そんなことが分かるか?」それは、私にも子どもの頃があって、土曜日に、「お誕生日会」や「お出かけ」に誘われるたびに、「土曜日は休めないお稽古ごとがあるから(それも自宅で)」というのが、とても嫌だったからです。そして、一度でも「自由な土曜日」を経験したら、翌週からレッスンに行くのがつらいのです。

e0143522_1255522.jpg私が、レッスンをしていると、数名のお母さんが私に手招きの合図をくださり、「外でレッスンを嫌がっている子がいる」ことを伝えてくださったのです。2年生のその男児は、とてもいい声をしており、木下先生に最近、期待されています。でも、本人はそんなことには気付かず、幼い頃のまま、意欲があるのか、ないのか、分からない様子です。

一般では、子どもの自発性が大切といいますが、「音感を付ける」「歌唱力をつける」時間は限られています。意欲のない子どもが本気になるのをいつまでも待つ時間はありません。そんな理由から、楽院では、幼い頃から、さまざまな刺激を与え、子どもが自分から意欲をもって取り組むように、促しています。また、小学生になって合唱団に入ったら、低学年でも口型なども細かく指摘される機会が増えていきます。

男の子は、木下先生がいよいよ本気で向き合うようになった時期に、「音感のレッスンがない土曜日」を経験したのですから、「音感に行きたくない」という気持ちは、自然の流れともいえます。

隣の建物の柱に隠れたその子に、私は、「とりあえず、外にいて、事故にあったりすると、心配だから中に入ろう」と教室の中にいれましたが、ロビーで「恥ずかしいから入れない」と中に入ろうとしません。教室の子どもに迷惑がかかるので、まゆみ先生とバトンタッチをしました。しばらく、大人たちに説得され、どうにか、望クラスまで入り、その後もまゆみ先生に諭されて、どうにか、ピアノのレッスンが始まりました。いつものことをやり始めたら、ずいぶん、気持ちは落ち着いたころです。

私は、ことを荒立てないために、しばらく、見ないふりをしましたが、最後にいつも通りに個人発声を行いました。その時に、「木下先生はね。キミの声を素晴らしい声だと思っているのよ。甥のKよりもいい声なのよ。でも、ダラダラしていたり、口型を「直せ」と言っても、直さないと、上手にならないでしょ?だから厳しいことをいうのよ。嫌いだから言っているわけじゃないのよ」と説明しました。

「甥Kよりいい声だと思っている」と聞いて、一瞬、目が輝き、驚いたような顔をしています。「音感は、楽しいことばかりじゃないけれど、上手になるためには、先生に注意されたことを、直さないと上手にならないよ。「直せ」と言われるのが、イヤだからやめたいと言う人は、大人になっても、嫌なことがあったら、すぐにやめる人になってしまうんじゃないかと、先生は心配なの……」

その頃には、ずいぶん、落ち着き、大人の話も素直に耳に入るようになったようです。心に余裕が出ると、とたんにいつもの悪い癖で歌うため、「キミのその口は、「エ」じゃゃないのよ。『この口を直せ!』と注意する先生が悪いの? 直さない自分が悪いの?」と聞くと「自分」と照れ臭そうな返事がかえってきました。

「音感は何年、勉強している?」「3歳からだから。4567…。5年も通っているのよ。お父さん、お母さんが、そんなに長く通わせてくれているんだから、上手にならないと、かわいそうでしょ? 最近、少し褒められるようになったのに、「辞めたい」と言われたら、仕事を頑張っているお母さんはがっかりだと思う。せめて、もう少し、先生たちから「上手」と言われるようになるまでは、続けなさいね」。

片道1時間以上通う場所から、お祖母ちゃまと連携で通わせたお母さんにしてみたら、中途半端な時期にやめさせたくないと、思うことでしょう。これが、数年前なら、お母さんも「通がたいへんだから、辞めてくれてよかった」と思ったかもしれません。しかし、いろいろなことができるようになり、やっと安心した頃の「辞めたい」は、お母さんにショックだっただろうと思います。

でも、これが、親子が互いの気持ちを見せ合う大事な機会なのかもしれません。働くお母さんにとって、子どもが「いきたい」というお稽古事に通わせ、経済面で応援することはできますが、小さい頃に「お稽古がいやだ」と泣く子を一生懸命、なだめたり、諭したり、という経験は、なかったはずだからです。

3歳から5年、嫌がることもなく、ただなんとなく、連れてこられて、その場で、やることをやってきた男の子が、はじめて自分の「やりたくない」という気持ちを持ったこと、これも、また、成長なのだと思います。しばらくは、「いきたくない」「頑張って」「辞める」「辞めないでほしい」というやりとりは、続くかもしれませんが、これも、みんなが、一度は通る道、だと思います。子どもが、お母さんに甘えて、本心を言えることもまた、大事な親子関係の構築だと思います。お母さんには、疲れすぎずに付き合っていただきたいと思っているのです。
by k-onkan | 2017-09-30 23:03 | 児童 | Comments(0)

公共の場では手をつなごう!

今日は朝からイヤな思いをする日だったようです。よくいくベーカリーに入ると、2歳ほどの女の子がいて、「ママ、*+%&$#……」と何やら言いながら歩き回るので、少し心配になりました。1~2歳の子どもは、欲望の赴くままに行動するからです。

e0143522_19211969.jpg案の定、私の目の前で、女の子は、小さく可愛いひとさし指を出すと、あんドーナツのトレイに近づき、一番中央の一つをつついたのです。その後、指についた砂糖を舐めたので、(絶対に触っているなぁ)と確信しました。しかし、お母さんは離れた場所にいて、子どもの行動には気づいていません。

この年になると、恥ずかしさもないので、「すみません。お子さん、触っていますよ」と伝えました。すると、お母さんは「あ……」というだけで、子どもに注意するわけでも、抱きあげるわけでもありません。仕方がないので店員さんに、「このパンは処分された方がいいですよ……」と伝えました。

後から、そのお母さんがレジの前で店員さんに「お金を払います。すみませんでした」と謝っている声が聞こえました。その様子から、このお母さんも決して悪気はないことが分かります。ただ、「どうしたら、欲望のまま、歩き回る幼いわが子の行動を止められるか」を知らなかっただけなのでしょう。

朝から、「嫌味なおばさん」をしてしまいましたが、一つだけ、「いいことをしたかも」と思ったことがあります。それは、パンが処分された後は、そのお母さんがずっと、女の子を抱いて、商品に触らせないように気を付けて買い物をされていたことです。

楽院に帰ったら、1~2歳児を持つお母さんに「言葉の理解が十分でない幼い子どもを公共の場に連れて出たら、大人は手をつないだり、抱っこをしたりして、保護者の目が届く場所に置かないと、私のような嫌味なおばさんに遭遇すること」を知らせようと思ったのでした。
by k-onkan | 2017-09-29 19:21 | 幼児 | Comments(0)

子供中心に育てるのはダメ!

木曜3時クラスは、レッスンが終わると、すっきりした生徒たち―おもに孫弟子―が、のぞみクラスの運動器具で楽しく遊んでいきます。ちょうど、学校から帰る小学2年の甥もピアノの練習を終えて、とても楽しく交流しています。そこに、木下先生がやってきて老化防止に練習している楽器の披露をしたりするので、とても賑やかです。

e0143522_12405811.jpg子どもたちは、レッスンを終えた自己肯定感と、楽院に慣れ親しんでいるという余裕から、少し調子に乗る時期です。ちょうど、演奏を終えた木下先生が、のぞみクラスの部屋を覗くと、2歳のAちゃんが、甥Kと楽しく遊ぶ邪魔をされたくないと思ったのか、「あっち行って」とドアを閉めたようです。木下先生は、笑いながら「あっち行って、って言われちゃったよ」と私に伝えにきましたが、これは、「危険なサイン」です。

なぜなら、その昔、2歳だった弟の長男が、普段、甘やかしていた父に「じぃじ、あっち行って」と言って激怒、させたことがあるのを思い出したからです。「この家は、誰の家だと思っている。あっちへ行ってとは、何事か」と叱り、お嫁さんと一緒に謝っていたことを思い出したからです。

私は、望クラスで遊ぶAちゃんを抱いて「ここは、木下先生のお教室よ。木下先生に『あっち行って!』という人は、来てはいけないのよ。Kちゃんだって、小さい頃、木下先生に『あっち行って』と言って、瑠音先生や麻奈先生に、とても叱られたのよ。Aちゃんも、絶対に、大人に『あっち行って』はダメよ」。優しく言い聞かせると、ことの重大さに気づいたようです。「一緒に、謝りにいこうか?」と促すと、素直に「うん」というので、木下先生に、一緒に「ごめんなさい」をしました。「いいよ、いいよ」と言っていましたが、その優しい声が怖いのです。

昔なら、一家の大黒柱であるお父さんは、上座に着席して、おかずは一品多いなど、特別な存在で、決して、子供が口答えをしていい相手ではありませんでした。でも、子ども中心の現代社会では「お父さん、お母さん」より、子どもが偉いと勘違いさせやすい環境にあります。でも、それを知らないまま、自分が中心で、やりたい放題を許されたら、決して、子供らしい素直さは育たないと感じます。

家庭のことは、それぞれにお任せするとして、楽院の中では一番、偉いのは木下先生です。そして、子供たちが、どんなに歌唱や音感が身についても、教えてくれる先生や、通わせてくれる親御さんより偉そうにしてはいけない、このことだけは、「楽院のルール」として知らせておきたいと思っているのです。

木下先生のように、ウワっと激情的に叱る人は、現代社会には少なくなってきました。とはいえ、口に出して言わないだけで、かわいくない態度を取る子どもを「かわいい」と思ったり、優しくしてくれたりする人はほとんどいません。子どもを子どもらしく、素直に可愛く育てるためには、「子ども中心」ではいけないのだと思うのです。
by k-onkan | 2017-09-28 23:36 | しつけ | Comments(0)

手こずる時期も大事!

毎週、瑠音先生が、一人で見ている2歳半の女の子がいます。レッスンが始まると、必ず、一度、「暗い部屋に行きたい」と言って、瑠音先生と二人で暗い部屋でじっと抱き合ったり、「お母さんはあっち行って」と外に出して、瑠音先生に自分の欲求を通したりと、ひと騒動あるようです。

e0143522_2023614.jpg今日もまた、「やらない」が始まったので、隣の「木下先生の部屋」にいくと、木下先生のひざに抱かれて、瑠音先生には、ジェスチャーで「あっち行って、バイバイ」としたそうです。一番、怖いはずの木下先生に愛想を振りまけば、厳しい女の先生たちは手が出せないと思ったのでしょうか。

どんなに幼くても、女の子には女性特有の特別な力が備わっているように思います。なぜなら、瞬時に、その場で一番、偉いのは誰か、誰に可愛がられたら、得か計算できるように感じるからです。とはいえ、2歳のころから、努力をするより愛想を振りまく癖がついたら、たいへんです。「木下先生に抱っこしてもらえるのは、ちゃんとお稽古をする人だけ…」と言い聞かせ、なんとか、レッスンは、おこなうことができたようです。

1~2歳児のお子さんは、こんな風に「子どもの自我」や「子どもの気持ち」を受け止めながら、その中で、「やっていいこと」「やってはいけないこと」を理解するまで、丁寧に付き合っています。

1歳から2歳になる子どもたちの持つ可愛さと賢さは、何ものにも代えがたいものです。しかし、同時に自我も育ってくる時期で、なんでも、大人の思い通りには従わすこともできず、親御さんにとっては、扱いにくい時期でもあります。

でも、この時期こそ、わが子の視線の先を見て、子どもが何を欲しているかを理解し、お互いに意思の疎通ができるまで、丁寧に付き合うことが、親子の絆を育て、近い将来、教育を受けられる子どもに育つかどうかが、決まっていくように感じます。

反対に、どんなに社会のルールを守れる人間に育てたいと思っても、言葉の理解が十分でない未発達な時期に、長時間、預けっぱなしにしたり、子どもの存在を無視していたら、子どもは、いじけた気持ちになってしまうと感じます。

この女の子は、毎週、「おけいこがイヤ」とか「やらない」と言って、瑠音先生をてこずらせていますが、実は、とても幸せそうに見えます。なぜなら、1対1で「手間をかけさせる時間」こそ、無理なく少しずつ、「自分の心に折り合いをつける」「わがままを抑える」「大人の言葉を理解し、受け入れる」習慣を備えさせているからです。そして、それは、他の曜日に同級生とグループレッスンを受ける際に、担当の私に、一切、わがままを見せずに頑張ることで証明しているように思うのです。
by k-onkan | 2017-09-27 20:00 | のぞみクラス | Comments(0)

しゃべり過ぎ、要注意!

いきつけの近所の整骨院で、「Yくんはいかがでしたか?」と聞かれ、一瞬「?マーク」が浮かびましたが中2の甥Yが区で行われる陸上大会に出場すると言っていたことを思い出しました。走る時に首が痛いといった甥を、とても心配してくださったので、「分かったらご報告します」とお約束して帰ってきたのでした。

e0143522_19221940.jpgその日、遅く妹から「1500メートルが区で第1位でした」という連絡が入ったので、「整体の先生の話」を伝えると、甥から「自分で言うから、結果は絶対に言わないでね」と釘をさされました。甥は、私が色々なことを喋るのを知っていて、時々、私のSNSやブログをチェックしているのです。

そんな中、ネットで、タイムリーな記事に出合ってしまいました。それは、「10代の息子にかかせていい恥、かかせていけない恥」というもので、「子どもが気恥ずかしい、気まずいと感じることでも、健全なことであれば、してもかまわないが、気恥ずかしい行動の中には、絶対に許されないものがある」と書かれていました。

その中の一つが、「息子のことを人にしゃべり過ぎる」がありました。Yは私の息子ではありませんが、「なんでも、人にしゃべり過ぎる」、というのは、まさに私のことです。そして、子どものことをしゃべり過ぎの傾向がある人は、きちんとそれについて、子どもと話すことと、話し方まで記されていました。

たとえば私なら、「私は、Yが自分で話す前につい、代わりに答えてしまう癖があるの。なるべく、気を付けるけれど、もしやってしまったら『自分で言うからいいよ』と言ってね。絶対止めるから。その時は、やさしく止めてと言ってくれれば、必ず止めるから」と、伝えておくように書かれていました。

これまで、甥には、そんなことを伝えたことは一度もありませんでしたが、甥は私を「しゃべり過ぎの傾向がある伯母」と認識して、私がしゃべり過ぎる前に、「自分で言うから、言わないで」と先手を打ってきていることに気づきました。

相手は、子どもだと思っていても、日々、いろいろなことを学び、吸収して、成長を続ける間に、どんどん進化しています。私たち大人も、子どもより年齢が上だからと、努力を怠っているうちに、子どもに精神年齢を追い越されないとも限りません。子どもたちに、軽蔑されないように、できることは、努力を続けていかなければと思う出来事だったのでした。
by k-onkan | 2017-09-26 23:20 | 自分のこと | Comments(0)

泣いても怖くないけど、泣き止んで

恒例の三重県の教室で、1歳4ヶ月からベビークラスで関わってきた3歳の女の子のレッスンがありました。小さい頃からお付き合いしているため、たまにしか会わなくても、「ぐんぐん伸びている時期や少し停滞している時期」は分かるものです。そして、今回のレッスンは、残念ながら、少し頑張れない最中に当たってしまったようでした。

e0143522_20242664.jpg最初に、それに気づいたのは、「お母さんにお稽古を見てもらう?」と聞いた時です。女の子は「帰っていい」と答えたのです。たった3歳でも、小さい頃から、木下式を受けていると、いろいろなことに敏感で、「今日はお母さんに見せても大丈夫」「今日は、見せない方がいい」と理解しているように感じます。ちょうど、私たちが、調子がよい日は、苦手なことも簡単にできて、落ち込んでいる日ははかどらないことを知っているようなことかもしれません。

そんな時期のレッスンで、しかも、私のレッスンだったので、女の子はメソメソと涙ぐみ始めました。何度もしつこく口型を訂正されることが、辛かったのかもしれません。もしかすると、涙を見せれば、私が諦めて、指導を緩めると思ったということもあるのでしょう。

教室の先生から「最近、すぐに涙を見せて、最後まで、レッスンをスムースにさせてくれない」という相談がありました。子どもが注意されて泣く時は、「できないことが悔しい」こともありますが、「泣けば、面倒くさがって大人が諦める」と知っていることもあります。この女の子も、力を十分に発揮するより前に、涙を見せ始めました。

最初は、ひざに乗せて、「頑張れ、頑張れ」と優しくなぐさめてみましたが、いつまでも、私が優しい声を出していると、気持ちをふっきることができないと思い、「麻奈先生は、Tちゃんが泣いても、こわくない。それより、口の型を直してくれないと、おけいこが終わりにならないから、早く直そう!」と伝えました。それでも、しばらく泣くことで、私に抵抗していましたが、最後は諦めて口の形を直して取り組み、ご機嫌で帰っていきました。

子どもが泣くとお母さんが申し訳なさそうにされるので、こちらが恐縮してしまいますが、音感を教えている間に、女の子は一度は、「自分と先生のどちらが主導権を持つか」で争う時期があると感じます。そして、この戦いには、負けると、その後、指導に従ってくれなくなるので、絶対に負けないようにしています。

とはいえ、調子が悪い時期は、だれにでもあるものです。特に、2歳半下に愛想のいい弟くんがいるので、お姉さんらしくしていると、可愛がってもらえないばかりか、大人でいることを求められるため、少し、甘えたい気持ちもあるだろうと感じます。お母さんには、弟くんがいないところで、お母さんに抱っこしていただいたり、スキンシップをとったりすることをお願いしました。そうした、心のケアが、外の社会に出て、頑張る原動力になることもあるからです。
by k-onkan | 2017-09-25 20:23 | 幼児 | Comments(0)

ひらがなカードは万能じゃない

「ひらがなカードの作り方」を卒業生ママたちに伝授すると、「麻奈先生、講演をしたらいいのに…。講演を通して、木下式の良さも分かってもらえるかもしれないし……」と勧められました。でも、私の答えは「ダメ、無理」と後ろ向きです。

e0143522_18243153.jpg
確かに、一般のお子さんにも、この方法を行ったら、ひらがなは多分、読めるようになるのかもしれません。しかし、次々と出てくるカードの名称を瞬間的に思い出せなかったり、新しいことを覚えると前に覚えた単語を忘れたりすると、苦手意識を持つこともあり得るのです。これが、「カードによる学習」がオールマイティではない、と一般で言われる所以だろうと思います。

私が、「ひらがなカード」を勧めるお子さんは、木下式の訓練によって、「音感かるたの図柄を見たら瞬間的に覚える」「指導者が母音を意識して手本を示したら、間髪を入れずに、鮮明に復唱する(全先導)」「解答の一部を教えたら、残りを自分で考える(部分先導)」という課題を難なく吸収でき、はっきりと日本語の発音ができるようになった2~3歳児です。

一般では、文字の読み書きというと、まず、読み方を教えて、書き方を教えるものです。そのため、それぞれ、読み書きはできるようになりますが、それを声に出して読ませると、その日本語が不明瞭なことがほとんどです。けれど、視覚と聴覚、そして、自分の喉を駆使して身につける木下式は、日本語の発音と響きが基礎です。そして、自分が作る響きを合致する「文字」が存在するから、幼児期にひらがなを教えたくなるのかもしれません。つまり、木下式の言語訓練は、幼児にとって文字を読むための前段階となり、土台にもなるということになります。

幼児期に文字を読ませる以前に何より大切なのは、日本語を正しく発音できることです。そのため、木下式を学んでいても、まだ流暢におしゃべりができない子どもには、「平仮名」や「文字」を教えることはありませんし、一般の方に講演するなら、「文字より先に発音を正すこと」の重要性を感じる方でないとご理解いただけないと思うからかもしれません。
by k-onkan | 2017-09-24 18:51 | 教育 | Comments(0)

木下式でひらがなカードを作ろうー2-

市販でも、50音を使ったひらがなカードは存在するはずです。けれど、そこに使われている単語は、幼児が平均的に興味を持ちそうなものです。しかし、子どもには、それぞれの生活習慣や個性によって好むものが異なります。それは、生徒二人にカードを作った時に、痛感しました。

e0143522_1330362.jpg「みそしるが好き」と言った女の子と最後まで「50枚のひらがなカード」をつくったら、きっと「うめぼし」「にぼし」「こめ」「みそ」「せんべい」というカードがでてくるかもしれません。アレルギーによって食餌制限があるこのお子さんの家庭はなんでも、手作りです。子どもにとって、一番身近なものは、家庭にあるものです。

それぞれの子供が、思いついた単語をお母さんがカードにしたら、それは、貴重な教材になります、万が一、ひらがなは読めなくても「あ…?」「い…?」と部分先導をしたら、「あかね」「いぬ」「うさぎ」とあたかも読めるかのように口から単語が出て、こたえられるはずです。

幼児教育で一番、大事なのは、子供に「できた」と思わせられることです。子供に苦手意識を持たせず、「学ぶと楽しい」「自分はできる」と思わせられない方法で、早期教育をしても、子供は楽しくありません。お母さんが作ってくれたカードは、毎日、使い続けることで、文字を塊(パターン)で読むことや、カードに存在しない単語も、自分から読もうと思えるようになると思うのです。

ただし、この方法で教えられるお子さんは、「あいうえお」の発音が明瞭で、幼児音がなく、正しく50音を発音できることが前提です。お子さんが、口をきけなかったり、言葉が不鮮明なうちは、カードでひらがなを読ませるよりも、50音の発音を正しく教える必要があります。さもないと、「からす」を「たらす」と読み、「か」と「た」の区別がつかなくなることがあるからです。
by k-onkan | 2017-09-23 13:32 | のぞみクラス | Comments(0)

木下式でひらがなカードを作ろうー1-

先日、「わが子が文字に興味を持たない」というお母さんに、市販の「あいうえお絵本」などを勧め、子どもが日々の生活や遊びの中で、お母さんと一緒に文字に親しむ機会を持てるように環境を整えることをお知らせしました。

e0143522_13192262.jpgその話をして思い出したことがありました。それは。私が子どもの頃、我が家の至る場所には、「箪笥」「冷蔵庫」「椅子」「机」「炊飯器」と漢字カードが貼ってあったことです。幼い子どもには、「ひらがな」より「漢字」の方が覚えやすいとする漢字教育の話を知り、母が貼ったそうです。

当事、2歳だった弟は、段ボールいっぱいの漢字カードが読めるようになったといいます。そのためでしょうか。学校の成績はともかく、私も弟も文字を読むことが苦にならず、よく本を読んだと思います。

しかし、すでに木下式を受けて、線上音の読み書きを始めた2歳児には、漢字より「ひらがな」の方が分かりやすいようにも思います。そこで、カード用の厚紙を私て、「ひらがなカード」を作っていただくことにしました。

ひらがなカードというと「あ」「い」「う」と一文字ずつをカードにしてしまう方がありますが、最終的に、単語や文章を読む際には、固まりで読める力が求められるので、単体でひらがなを教えるより、「パターン」で教えた方が覚えやすいのです。そこで、わが子に「あがつくものは何かな?」「いがつくものは何にしようか?」と相談しながら、50個の単語をひらがなカードにするようにお知らせしました。

子どもが10人いて、「あがつくものは?」と聞いたら、10通りの答えが返ってくるはずです。わが子にとって一番、身近なものの名称で、カードを作ることは、たとえ、かなが読めなくても、単語を思い出せば、読めるはずなのです。

ちょうど、近くに2歳児が二人いたので、「麻奈先生がカードを作ってあげよう」と声をかけると、嬉しそうに近づいてきました。「あがつくものは?」「あかね(仮名)」と自分の名前を口にしました。確かにに自分の名前は一番、身近で一番覚えやすいものです。「いは何にしようか?」「いぬ」「うは何がいい?」「うさぎ」……。返ってきた単語は、ほとんどが、ベビークラスの頃から親しんでいた動物カードの名称でした。

そばで見ていた、もう一人の女の子は、「さ」から始まるひらがなの名前を持っていたので、「さは、さつき(仮名)にしようね」と1枚、「いがつくものは、いぬじゃなくて、いす」というので、「いす」もカードにしました。3枚目は、好きなものをカードにしようと思い、「好きなものは?」というと「たべもの」という答えが返ってきました。「どんな食べ物?」と問うと「みそしる」というので、「みそしる」カードを作りました。<つづく>
by k-onkan | 2017-09-22 23:18 | のぞみクラス | Comments(0)

長く幼児を泣かせない理由・・・

1週間ほど前のことです。レッスン前に、2歳児の女の子が、寝起きで大泣きしてしまいました。その声は、地下にある楽院まで、響いたので、慌てて迎えに外まで出ました。幼い子供が泣くのは仕方がありませんが、その後の対応で、泣く時間を短くすることはできるものです。

e0143522_1058385.jpgお子さんが、レッスンの直前に泣くと「厳しいレッスンを嫌がっている」と親御さんは思われることでしょう。確かに、幼い子どもに「ダメなことはダメ」と大人には言えないほど(大人はその言葉を受け止め、改善することができないから)はっきりと指摘をするので、「あんなに厳しくされたら、つらいだろう」と想像されるのでしょう。

でも、ベビークラスから通ったお子さんは、それぞれの気質や長所短所を含めて、知った上で、指導してきたため、「厳しく言った方がいい時」「優しく慰めた方がいい時」を使いわけて指導しています。また、小さい頃から、少しずつ苦手だった課題を克服して、音感のレッスンに移行しているので、実は、子どもたちは、「それは、ダメ」とか「コラ」と声をあげられても、あまり、怖くはないのです。また、先生の言葉に従って、気を付けようと思えば、気を付けられるだけの、素地は身に付けています。

では、望クラスを経て、音感レッスンにあがった子どもが、なぜ、楽院の前で、大泣きするのでしょうか? 

たいていは、「レッスンそのものがイヤ」というより、「まだ疲れているのに…」まだ眠いのに…」「今はそういう気分じゃないのに…」「絵本を読みたかったのに…」「ママと仲良くしたかったのに…」などという理由で、昼寝から起きたら、「楽院で、すぐレッスン!」という状況は、全身拒否したくなるのだろうと思います。

この話を実際に、子ども時代に楽院に通った卒業生ママにすると、「楽院に来たら『やることはやらなくちゃ!』ということは、子供心に分かっていた。でも、寝て起きて楽院にいたら、それは、すごくつらいと思う」と想像できるようです。これは、楽院のレッスンだけではありませんが、幼稚園でもお稽古事でも、どこかに出かける時は、時間に余裕を持って、その場所で、本を読んだり、水を飲んだり、心を整える時間は大切だと感じます。

楽院前でわが子に泣かれたお母さんは、とても気にされて「今後は、泣かせないように気を付けます」と言ってくださいましたが、実は、楽院の前で泣くことで「スパルタだと思われること」ではなく、泣く子どもを連れているお母さんの「まわりからの評価」、そして、聞分けなく大泣きする子どもに対する「まわりの冷たい目」の方が心配だから、「泣かせない工夫をしていただきたい」と思っているのです。
by k-onkan | 2017-09-21 23:48 | 幼児 | Comments(0)